教育移住に沸く長野県 伊那に行ってきた!

しばらくブログ更新が滞っておりましたが、その理由は、昨年の夏、小1の長男が小学校入学以降学校に適応できず、不登校となってしまったからでした。必死に子供に合う学校をと関東甲信越を探し回り、候補の一つとして、伊那にたどり着きました。去年の夏に学校見学をしてきましたので、レポートします!

いやあしかし。子供が不登校になると、親としてものすごいストレスがかかるものですね。白髪が増えましたよ。2023年に30万人不登校児がいるというニュースが話題となりましたが、当たり前のように行ってくれると思っていた学校について、考えさせられる機会となりました。また、我が家のように選択登校している子たちはこの数に入っていないということなので、実際は倍以上の不登校予備軍がいるとの見方もあるようです。

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教育移住者が増えている伊那市小学校のすごいところ!

実際に不登校になった子も通えるようになったという記事を頼りに、調べ始めた伊那市。もともと松本市出身なので伊那には花見やいちご狩り、温泉へ何回か行ったことがありました。ソースカツ丼でご存じの方も多いかも?東に南アルプス、西に中央アルプスと2つの山脈に囲まれ、晴天率の高さもあり、いつでも雄大な景色を楽しめます。長野県にしては寒さはそこまで厳しくなく、積雪もほぼないので、住みやすいのかもしれません。

子供が就学するまでは知らなかったのですが、子供を大切にする文化から、公教育がユニークなのも有名だそうです。東京の公立校では大人に余裕がなく、学校によっては軍隊式の一斉授業が行われており、少しでもはみ出ると押し出されるような環境でした。一人一人の個性が尊重される環境、ある程度自分のペースで学習できる環境を探していましたので、魅力に感じたのが大きな点です。

脳神経の発達にも、自然の中での外遊びがいいと聞きますし、自然が多い環境も魅力的ですね。

伊那小学校

メディアにも取り上げられ、有名となった伊那市立伊那小学校。こちらでは60年以上前から「総合学習」「総合活動」を教育課程の中心に据え、探究的な教育を続けているそうです。通知表や時間割、チャイムがなく、子供たちの自主性を尊重し、飼育する動物を決めるなど、公立でありながらユニークな教育活動を行っているそうです。東京ではウサギ小屋があって観察する程度の動物飼育体験ですが、伊那小学校ではヤギが教室内を横断することも!

クラスの人数が40人ほどいるとのことで、少人数クラスを希望していた我が家は見学にはいきませんでしたが、人気の学校のようです。

参考:
PRESIDENT Online 60年以上”通知表がない”公立小の仕掛け

3つの伊那市小規模特認校

学区外からも通える小規模特認校にも見学に行ってきました。伊那には3校あり、各学年15人までの少人数で、それぞれ特色ある教育環境を活かして、運営されているようです。長男は少人数のほうが力を発揮できると考え、実際に体験入学も申し込もうと考えたほどです。理由があり、我が家は体験入学には至りませんでしたが、学校さえ受け入れてくれれば、移住体験・体験入学ができるのも伊那市の魅力の一つですよね。やはり移住・転校は大きな決断になるので、難しいのはわかっていますが、確信が欲しいものです。

なお、市のご担当者の方もおっしゃっていましたが、デメリットとしては固定メンバーで進級していくため人間関係のトラブルがあると少人数ゆえに離れられず辛い、近辺に家がない(通学大変)、というあたりでしょうか。どちらも時の運です…。我が家もこちらの理由で断念しました。それに加え、最近は人気が高いので学区外から通う場合は、10月中に申し込み、人数が多い場合は抽選となるそうです。学区内に直接引っ越せば通えますが、とにかく家がないです。

伊那西小学校

畑の中の農道を進んでいくと山のふもとにある伊那西小学校。学校に隣接した学校林があるのが特色です。「森はぼくらの教室だ」という教育スタイルで、朝はマラソンをしてから一日を始めたり、外でプロジェクターを使ってICT教育、などは記事で見てすごいな~と感銘を覚えた点です。またインクルーシブ教育にも力を入れているそうです。

実際に見学に行ってみると、自然に囲まれた環境で気持ちがいい。小さいことなど気にならなくなりそうです。少人数ならではの縦割り班活動も、異年齢のかかわりが持ててよさそうですね。数年前から移住者も増えているらしいです(我が家のように何かしら合わないものがあり転校される方も多いでしょうから、それに伴い先生方が苦労されているご様子も伺えました)。

参考:
東洋経済education×ICT Wi-Fiが飛ぶ森で授業、長野県の小さな公立小に「教育移住者」が増える理由
パンフレットダウンロード

新山小学校

こちらは長谷という山奥の集落に位置する小学校。桃源郷の雰囲気を感じました。我が家にとっての最大の魅力は、保育園が近くにあって、小保交流があること。現在年中の次男がいるため、お互いに近ければ少し安心要素になるのかなと思ったのが一番の理由でした。校長先生が丁寧にヒアリングをしてくださり、校内や取り組みをご案内してくださったのが印象出来でした。(後にいろいろな学校を見て思ったのですが、やはり校長先生のお人柄は学校全体に影響しますね。)

また、「グローバルな視点とローカルな視点で少人数で一人一人に力をつけて「グローカル」な児童を育てる」というユニークなスローガンもあります。トンボの楽園でもあり、学校を上げてトンボを調べたりしてるようですので、虫好きさんにもいいかも。

高遠北小学校

高遠城址公園の桜で有名な高遠にある小規模認定校です。合唱に力を入れてたりするようですが、長男には合わないかなと思い、見学はしませんでした。ホームページで「なかよし学校・がんばり学校」と書かれているので、チームワークが好きな子は団結感あって良いのかもしれません。

移住受け入れに積極的な伊那市

伊那市は移住受け入れに積極的に取り組んでいるようで、情報発信や、仕事あっせん(農業メイン)、空き家情報の提供(空き家バンク)にも力を入れているようです。市役所や教育委員会の方も大変親切で、学校案内もすぐにご対応くださいました。また我が家は未就学児の次男もいたため、保育園も併せてご紹介いただきました。

万が一学校に通えなくても、ほぼ無料のフリースクールもあるようです。小中学生の居場所「オルタ」

以上、我が家はご縁がなく移住には至りませんでしたが、同じくお悩みの方がいらっしゃったらと思い、私が知っている限りの情報を掲載させていただきました。気になる方は、是非伊那市さんへご相談されてみてください!

伊那定住応援サイト
伊那市移住相談窓口

伊那だけじゃない!教育県長野にある、多様な学びができる学校

ここからは単に補足ですが、長野には話題の学校がたくさんありますので、軽く紹介します。詳しくはリンク先ご覧ください。ただね、軽井沢&佐久市、冬寒いんですよね、凍結するし。夏はいいでしょうけれど、GWくらいまでは寒く、夏は短いです。そう思うと断熱材が入っていなさそうな古い住宅には住みたくないし、私立学校の学費や光熱費を考えるとリビングコストは低くはなさそうで、二の足を踏んでいます。

風越学園@軽井沢

こちらは人気校で狭き門となっています。途中入学はできなさそうなので、入学検討している方は、お早めに・・・

https://kazakoshi.ed.jp/

大日向小学校@佐久市

オランダのイエナプラン導入で有名。

https://www.jenaplanschool.ac.jp

さやか星@佐久市

次男の就学を見据えて今一番気になっているのが、こちら。一人ひとりの発達段階や学習進度に合わせたデジタルテクノロジーを駆使したパーソナライズ学習を提供する2024年4月開校の学校。アクセンチュアも社会貢献活動として構想から関わっていたそうです。

https://sayakaboshi.jp/

参考: https://reseed.resemom.jp/article/2024/01/10/7926.html

UWC ISAK JAPAN@軽井沢

全寮制国際高等学校

https://uwcisak.jp/ja

我が家の不登校理由

小児神経科医の荻野竜也先生が、「小学校の教科教育に関して思うこと」というブログポストで子供が不登校になる理由に触れていらっしゃったので、紹介させていただきます。

それぞれの子供のペースが全く考慮されない指導を続けた時、遅かれ早かれ子供は限界に達するだろう。難しすぎる内容を延々と聞かされ続けることや、分かりきった退屈な内容に取り組まされ続けることも、学習意欲を消失させることは考えるまでもないことだ。色々な意味でその子供のペースからかけ離れた指導が続くと、苦痛に満ちた時間を耐え忍ぶことになる。高すぎる負荷という表現を使うと、学習内容のレベルが子供にとって高すぎる場合を想像しやすいが、子供にとって不適切な状況が続く状態は全て負荷が高すぎると言える。教科教育の中で過負荷が続くことは学力的な問題を増加させるだけではなく、暴力やかんしゃくなどの行動の問題、不登校や登校渋りにもつながっていく。小学校生活の中で教科学習の時間が圧倒的に長いのだから、当然のことである。

https://amnesictatsu.blogspot.com/2024/08/blog-post.html

我が家も、このパターンで東京の公立学校に合わなかったというように感じています。もちろん担任の先生にご相談の上、医療機関を受診し、教育委員会でWISCを受けていますが、付き添い登校をして様子を見たうえで、この学校にいては根本的には解決しない、教科学習や一斉学習に合わないタイプの子には辛いだけだろう、と感じました(我が家はAS傾向2E、高IQ、発達凸凹タイプ、繊細さん、保育園・習い事では問題なし)。

その後どうなったのかというと、しばらく選択登校をしながら、通信教材でホームスクーリングをし、今は東京のフリースクールと公立の情緒学級を併用しながら学んでいます。前者では探求学習を、後者では少人数個別指導形式で進んでいるので、本人も楽しく通えているようです。結局我が家は教育移住には至らなかったのですが、今後もよりよい環境を求めて、可能性を探っていきたいと思います。次男もいますしね。

おまけ:伊那で遊ぶなら

南アルプスに囲まれ自然環境が豊かなのも、伊那の魅力。我が家はキャンプに行ったり、コテージに泊まったりして、バケーションしながら、見学に行ってきました。泊ったのはこちら!

小黒川渓谷キャンプ場

キャンプするもよし、コテージに泊まるもよし。小川で鮎のつかみ取り&塩焼きも!

木漏れ日の中で運動するなら信州大芝高原 アスレチック

肉屋さんが運営するソースカツ丼 たけだ

人気店につき、17時の開店と同時に入店おススメです。

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