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3-1. Hourseshoe Bend(ホースシュー・ベンド)
コロラド川がつくりだす大彫刻、グランド・キャニオンへ挑む日が来た。旅の最終目的地。それにみんなで観光するのも今日が最後、と思うと少し寂しい朝だった。
大トリの前に同じくコロラド川がU字型に大地を削り取ったHourseshoe Bendへ。その名のとおり、馬のひづめのように見える隠れた人気スポット。片道約1kmの小遠足。今日も快晴、野うさぎやキャタピラーの足跡を見つけたり、青空と赤い砂のコントラストに心奪われたり、期待以上に楽しいウォーキングに。
突如、火星のような大地が崖になり、眼下に雄大なコロラド川が。その場所だけがU字にくり抜かれている。断崖絶壁の淵に立ち、その迫力に絶句する。間近で深さを実感できるから、案外グランド・キャニオンより面白いかもしれない。高所恐怖症(Bryceで発覚)の彼氏も恐る恐る崖の淵へ寝転がったりして楽しんでいた(!?)ご様子。
火星ウォーキング・ツアー中に撮った写真。左から順に:
- 火星のような周辺の大地
- 野ウサギの足跡
- キャタピラーagain
3-2. Grand Canyon(グランドキャニオン)
ついに、グランド・キャニオンへ。あまりにも有名で、あまりにも大きく、あまりにも信じがたい光景。第一印象は、でかすぎて、目の前に存在する感じがしない、というものだった。鳥が私たちが今いるビュー・ポイントよりも下を飛んでいるのを見て、ものすごく高いところにいるのだ、と気づく。大地に近い空は、赤茶色くかすんでいてぼんやりしている。砂埃のせいだろうか。無限に視界の奥へと広がっていくキャニオンを見て、しばらく感慨にふけってしまった。きっと見なかったらわからない大きさだ。
ありがとう、アメリカ。ありがとう地球!!
3-3. Route 66 / Hoover Dam(ルート66とフーバー・ダム)
グランド・キャニオンでランチの後、お土産などを見て帰路につく。この3日間、車に乗っては眠り、ぐらぐら左右に揺れ、それでも眠り、ついに“日本人はどうしてあんなに眠れるんだ”と言わしめた(!?)私たち。けして乗り心地の良い車ではないのだが、毎日朝が早いということもあり、車窓を楽しむことなく眠りを優先していた。帰り道も気づくと眠ってしまっていて、気づくと、Route66ゆかりのお店の前に停車していた。
スマイリーマーク☺のポップな車が停車し、典型的なアメリカン・スターのオブジェが店頭を賑わしている。店主はどうやらその世界では有名人らしく、ラジオの取材を受けていた。店内には各国の訪問者の名刺を集めたブックやRoute66関連グッズ。これぞアメリカ!!という雰囲気で楽しく一息をついたのだった。
また眠りこけ、気づくと夕暮れ。アメリカの歴史上、重要な役割を果たしたHoover Damに到着。いよいよ本当に旅の最終地点である。日が暮れたにもかかわらず、蒸し暑い外の空気に旅の終わりを感じた。
3-4. The End of Our Journey –Las Vegas–(旅の終わりに)
別れのときが近づいてきた。初日ににラスベガスからザイオンへ向かうまでの車中、クリスが聞かせてくれた話。歌。みんなで食べたもの。笑ったこと。どれもずっと心の中にしまっておきたい思い出ばかりで、これらが色あせていってしまうのが悲しかった。
過ごした時間も、交わした言葉も、共有した楽しい時間も、お互いのことも。自分の生活に戻れば、忘れていってしまう。私を含めみんな、時とともに風化することを知っている。きっと二度と会うこともないだろう、ということも。深い話をしたわけでもなく、運命の出会いだったわけでもなく、ただ3日間朝から晩まで一緒に旅をした。それだけだが、別れ際に涙が出る充分な理由になるだろう。ありがとう!!(Facebookではつながっているけれど・・・)
Adios, Grand Circle!!
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