グランド・サークル旅行記 Day 2(アメリカ、2009年)

2-1 Antelope Canyon(アンテロープ・キャニオン)

アンテロープキャニオンこのツアーで一番楽しみにしていたアンテロープ・キャニオン。実は過去にこのキャニオンについて仕事で調べたことがあったのだ。岩の割れ目から射し込む繊細かつ柔らかい光が印象的だった。本当はパリア・キャニオンというところにも行ってみたかったのだが、入場制限があり(1日20人)予約は6月までいっぱいだった。後日調べたところ20人のうち10人は予約なしで行っても、くじびきで当たれば入場できるらしい(倍率は5~10らしいので数日は待つ覚悟がいるかも)。

入り口まではジープで向かう。日本人の団体旅行客と一緒になり、日本語を流暢に話す陽気なアメリカ人ガイドの下、車は荒野へと出発する。Antelope Canyonは、Navajoのガイドなしには見ることができない。私たちのグループには日本語を話すガイドとは別に、肌が浅黒く、いかにもNavajo族らしい控えめな笑顔と優しいまなざしのお姉さんがガイドについてくれた(私は日本語ガイドのほうが助かるのだが……)。

前置きが長くなったが、いざ、Canyon内へ。Antelope Canyonは、スロット・キャニオン(幅の狭い渓谷)として有名で、その入り口も幅が狭い。足を踏み入れると、急に空気がひんやりとしたことに気づく。足元はさらさらとした赤茶色い砂。オレンジ色の柔らかい光が峡谷内に落ちている。上を見上げると、細い天井からうっすら空が見える。光が当たらないところは、黒く、削り取られた岩肌が艶かしい。繊細なアートだ。

幻想的な雰囲気で、どんどん暗いCanyonの奥へ進む気分はまさにプチ探検家!!

このCanyonは、周囲の砂岩(ナバホ砂岩)が鉄砲水によって削り取られ、さらに風化・侵食されてできた。実際に岩肌に触れ、峡谷の幅の狭さや下から上までの距離を考えると、鉄砲水の勢いの恐ろしさが想像できる。このような鉄砲水や浸食により長い歳月をかけて岩の通路がつくられ、さらに侵食を繰り返し、現在のような滑らかな岩壁が形成された。

後から知ったのだが、上から射し込んでくる太陽光が筋のように見える有名なシーンは、午前11:00~12:00限定らしい。私たちが行ったときは、朝早すぎたのか、光量も足りず、全体的に暗すぎたような?下調べは大事です。ただ、時間が早い分人が少なく、どうやらその日の一番乗りだったみたいで、未踏のCanyonを満喫したのだった。

2-2. Monument Valley(モニュメント・バレー)

モニュメントバレー

アメリカ西部劇の舞台……と言われてもピンと来ないのだが、巨大な岩が広大な赤茶けた大地にドカンとある……そんなイメージはすぐに浮かんでくる。アメリカらしい、どこまでも続く一本道の果て。

ナバホ族遠くに見えるモニュメント・バレーに興奮しつつ、この地域に住み続けているナバホ族の伝統的な家を見学。ナバホ名物・ターコイズのアクセサリーがお似合いの女性に話を聞く。現在は伝統的な暮らしをしている人はいないそうだが、アメリカスタイルの家の裏に伝統的な家を残しているお宅がたくさんあるのだとか。暑く、乾燥したこの地域で生きる彼らの生活はしかし、なかなか現実のものとして捉えられなかった。

実は、このグランド・サークル・ツアー記イントロのトップ画像はモニュメント・バレー。”God bless America”の看板の後ろ、遠くにいくつもの岩があるのがおわかりいただけるだろう。この少しモニュメント・バレーから離れた場所からジープに乗り換え、近くへ向かったのだ。

この2日間、ずっと荒原や赤茶けた岩を見続けてきたせいで、感動は小さかった、というのが正直なところ。帰国して、改めて写真を見てやっぱり凄いな、なんて思ってしまったのである。慣れは怖い。暑さや砂埃、”photo, photo”と急かすガイド(ジープの運転手)に疲れを感じつつも、火星のような大地をこれでもかという程堪能した。

最後に”God bless America”の看板がある場所に戻り、そこにあるミュージアムを見学した。モニュメント・バレーで撮影された映画が上映されており、その中でやはり、巨大岩石は圧倒的な存在感を放っていた。

2-3. Lake Powell / Steak House(パウエル湖とステーキ)

パウエル湖

厳しい気候の中この日も目一杯観光したクリス・ファミリー。スタミナをつけるためにも、クリスおススメのステーキ・ハウスへ(残念ながらクリスは参加せず)。みんな、子供サイズとか、smallが我々にとっての適量ということをわかっていて、慎重にオーダー。

それぞれに自国での生活や仕事のことなどを話して、楽しかった。英語がままならない私にも気を遣ってくれて、話を振ってくれたりゆっくり話してくれたりして感動。本当に彼女たちと一緒でよかったよ。お肉もおいしく、量も比較的適量で、なかなかナイスなお店だった。このころからアメリカ食(大量・ポテト中毒)に慣れ、胃が大きくなってきたような……。

 

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